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なんの話やねーん、ドゥクドゥン!:溢れたから書く話

2009年05月13日 09:00

中空を彷徨うため息を掴むと、花のシールで封をされた手紙だった。



彼のついたため息は手紙となって彼女の家に届いた。

彼女がチグリジアのシールで封をされたその手紙を開けると、英語で2文字だけ書かれていた。

それを見た彼女はすぐに彼に電話した。

真摯な声で彼女はこう言った。


『大丈夫、あなたには私がついているわ。いつだってあなたの味方だから』


それを聞いた彼は「あぁ、自分はなんて幸運な男なんだ。ボクには心強い味方がいる」と幸せのため息をついた。

するとそのため息は、また手紙となり彼女の家まで届いた。

彼女がアネモネのシールで封をされたその手紙を開けると、英語で3文字だけ書かれていた。

それを見た彼女はすぐに彼の家に駆けつけた。

頬を桃色に染め上げ彼女はこう言った。


『私もよ。私もあなたのことを___』


そうして彼と彼女は『彼』と『彼女』になった。

それから幾年月が経ち、永遠を誓った中にも悲しい終わりが訪れる。

終わりを悟った彼は、積み重なった思い出の数々にうもれ、センチメンタルなため息をついた。

するとそのため息は手紙となり彼女の家まで届いた。

彼女がユウゼンギクのシールで封をされたその手紙をあけると、英語で2文字だけ書かれていた。

それを見た彼女はすぐに彼に手紙を書いた。

涙で濡れた瞳を拭いながら必死で彼女は書いた。


『・・・・・・・・・・・・・・・・・』


数日後、彼の元に届き、彼はカスミソウのシールで封をされた手紙をあけると、英語で2文字だけ書かれていた。

「あぁ、自分はこんなにも愛されていたのか。だがもう終わってしまったのだ」と彼は涙を流した。


今、彼はため息をまたつく。

そのため息は行き場を失い中空を彷徨っている。

その手紙には何の花のシールで封をされているのだろうか?誰の元に届くのだろうか?


私が掴んだため息はまさにそんな彼のため息だった。

私は花のシールで封をされた手紙を開くのをやめ、もう一度空に放ってやった。


願わくば、正しい人の元に届くように。と。

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