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アリス

2010年01月25日 12:53

深い森にて迷った



遠くに森が見えた。
遠近感が狂うほどの広大な木々の乱立、その深さは地獄の底まで続くかのような錯覚すら感じた。
目を凝らしてみたが太陽光の届かぬほどの深さゆえ、ただただ鬱蒼とした気配のみ感じられた。

ところが眼の前までくると、その森の抗い難い不思議な魅力に気づく。
あれほど怖かった暗闇が今私を誘い、また誘われるコトを否としない私がいた。
何の抵抗も持たずすんなりと森に足を踏み入れた私。
すでに役目を終え大地へと落ちた大量の木の葉が、最後の役割といわんばかりに横たわっている。
上質の絨毯を踏むかのような感触をもっと楽しみたくて、自ら意思をもったように足が交互に前へと進む。

気づいた時には自分がどこからやってきたのかが分からなくなった。
入り口はどこだったか?
私は焦り走り出した。
しかし走っても走っても灯りは見えない。出口を示すあの太陽の光は針の穴ほどにも見えてはこない。

『どうせあなたはまたここにくるでしょう』

どこからか誰かがそう言った。


迷っていた。眠りの森を。


ヤバイ、遅刻だっ!!
起きた時はいつもならもう家を出る時間だった。
時計を見てまず考えたのは『休んじゃおうかな』。
いやいや、急げばまだ間に合うだろう?急ごうぜ、自分。
たとえ遅刻しても30分も遅れやしない。謝ればいいじゃないか?

しかし遅刻。遅刻は嫌いだ。

なんかしら言い訳をしなくてはならないだろ?
寝坊しましたなんていい大人がねぇ。

『クッキー焼いてた』これはもうダメだ。
『信号が全部赤でした』電車だし。
『おばあさんを助けてました』道端でな。

そうこうとイイワケを考えてるうちにも時間は刻々と過ぎていく。
いや、イイワケなんてしない!ここは男らしく潔く、バシッと休もう!!
持病の仮病が再発したって言えば、、あれ、それもイイワケ?

こうして話は堂々巡り。
考えてもラチがあかないので、とりあえず風呂に入った。
湯船にお湯をはり、ゆったりと肩まで浸かってパシャパシャと湯で遊ぶ。
髪も洗い、なんなら『あひるちゃーん』とかあればもっと楽しめた。
鼻唄交じりで髭をそり、もう一度湯船に浸かる。


『ちがう!!遅刻しそうなんだった!!』

それはわりと堪能しつくした後。
急いで上がり、服を着て家を出た。
風が冷たかった。


『電車だと完全に遅刻だな、、、』

これは大義名分。イイワケではない。
走れば確かに間に合ったかもしれない。だが間に合わなかったかもしれない。
いや、多分間にあっt・・・そんなんどっちでもいいだろう。
とにかく私は負けた。また負けた。
ここにきてイイワケはしない。車でした。
車で行きました。
交通費がバカにならないので車は使わないと心に決めたのに、、、



でもまぁ仕方ないか、だって森で迷ったから。I・I・WA・KE
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