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『杉野ジェイソン』~関東周辺を救った男~

2009年02月11日 09:00

足音が聞こえる。



コツコツコツコツ、、、

自らの気配を隠そうともせず、それでいて気づかない者は気づかない。

一気呵成に押し寄せてはこずに様子伺いを立てるかのように、少しずつそれはやってくる。

『もしや彼のモノが来たのだろうか?いや、まさかね』

そんな思いを抱いたのなら要注意。

それはすでにキミの中に入り込んでいるだろう。


いつだって僕らは彼のモノの奴隷のような存在だ。

年に1度、期間にして3ヶ月ほど。

考えてみると不本意ながらじつに12ヶ月のうち4分の1はスレイブとして苦しみを味あわされる。

氏はコブシをリンゴのように丸め、顔を赤らめて怒りをぶちまける。

「400年生きたら100年奴隷!!」


今はまだ斥候部隊がちらほらと。

そのうち本隊が空も覆わんばかりに押し寄せるだろう。

はっきりいって、現段階斥候部隊にすら白旗状態である。

毎年氏は風が吹けば倒れるどころか彼方まで飛んでいくような弱弱しい対策を立てる。

ヨーグルトが効くと聞けば、たらふく食べお腹まわりはヨーグルトが如くたぷたぷに。

納豆が効くと聞けば、たらふく食べ口まわりは納豆が如く常にネバネバに。

早めの薬がいいと聞けば、11月から薬を飲みすぎバッドトリップ。

3つ合わせ業で、たぷたぷお腹にネバネバ口、薬のやりすぎで眼は虚ろ。

そんな半妖化した氏が、春も真っ只中4月、桜の樹の下を彷徨うのはもはや風物詩として聞くに久しい。

しかし対戦成績としては、連年連年惨敗惨敗。

惜しくもなく圧倒的敗北撃沈死亡。

そして人としても撃沈死亡。半分妖怪、半分廃人。人の部分なし。


氏は悩めるチワワが如くプルプル悩む。

「今年はいかがせん。今年こそ平然と街を歩きたし」

しかし現時点、喉の痒さはいかんともしがたし。眼のかゆさもいかんともしがたし!鼻すら詰まってきてる気がしていかんともしがたし!!

「いやだいやだいやだー」と部屋の隅に縮こまり、皿に載せられたプリンが如くプルプルしている氏に、かの有名なクラークさんがやってきて明後日の方向見ながら言った。


『ボーイズビーアンビシャス!』

「日本語しゃべれこっち向け」

『カラレルマエニィ、カッチャイナサーイ!』



『狩られる前に狩っちゃいなさーい』


そう後手後手だった。

いつの間にか我々は攻めるという姿勢を忘れていたようだ。

『攻撃は最大の防御』

どこのどなた様が言ったのかは知らないが、その言葉は暗闇の中に輝く針の穴ほどの小さな光、大きな希望である。

氏の暗雲立ち込める心に、『カッチャイナサーイ』の声が響き渡る。

その声のスピードと同じくして空は軽やかに晴れ渡り、どこまでも落ちて行きそうなくらいに青くなる。

氏は指を明後日の方角に指し、大声で叫ぶ。


「ボーイズビーアンビシャス、立ち上がれ労働者よ!」


さぁ、花粉症に悩む諸君!立ち上がる時は今ぞ来た!

関東に生息する杉という杉をなぎ倒しにいくぞ。

この地に一本たりともその姿を残すものか。

花粉を撒き散らすとは言語道断人非人残虐無道な行い断じて許せぬ。

人で言えば往来で所かまわず白い恋人的サムシングを発射しているようなものだ。例えが悪い!

むぅ、とにかく許せん!集まれ同士!

チェーンソーで杉を倒す、どんどん倒す、倒した数だけ幸せが訪れるであろう。



決行は明後日金曜日。

各自チェーンソー持参のもと駆けつけるべし。


集まった諸君に氏はチェーンソーを起動させニコヤカに合言葉を言う。



「じぇいそーーん♪」


集まった勇士たちは一斉にその声に応える。


『じぇいそーーん♪』



社会を震撼かつ歓喜させたその『関東周辺杉の一気撲滅事件』は、のちに教科書で『13日の杉野ジェイソン』とやや事実とは異なる形で広く世に知られることとなる。

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