スポンサーサイト

--年--月--日 --:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

(ミディアム)レア

2009年02月12日 09:00

自分自身を騙すこと。


朝起きてまず知ったのは、どうしようもなく鶏肉が食べたい自分の心。

砂漠に迷うキャラバンが心底から命の水を欲するが如く、ベッドを漂った氏は鶏肉が食べたかった。

うん、ごめん。大袈裟だな、正直そこまでではない。

しかし少なくとも『グッモーニンッ♪』と『グッチキンッ♪』を言い間違えるくらいの心持ではあった。


早速台所へと降り立った『チキンのドラゴンナイト』と巷で噂の渾名を持つりゅぢさんは調理を始める。

冷凍されたチキンに料理酒を少々かけてレンジで解凍し、フライパンで焼く。

塩コショウをまぶし、頃合を見て上からチーズ、最後にパセリなどハーブで匂い付け。


氏はかねがね主張しているが、秘密結社『鶏肉の可能性って無限じゃん?』の一員である。

牛よりも豚よりも羊よりも、なによりも鶏肉だ。

その鶏肉とチーズ、ハーブで味付けしてまずいことがあろうか?

まずいとすればそれは生焼けの時だけだっ!!



驚くほど生焼けで思わず驚いた。


なんつーの、まだ赤いんだ。

それは左利き眼鏡勝ち気で知性的な少女がチョコレートを氏に差し出す時に染められる頬の桃色よりもたいへんピンキィ。

しかし落ち着け。ここで驚いたことを悟られては氏の沽券に関わる。

いつだって男子たるもの落ち着きを保ち、差し出した少女の勇気を称える気の利いた一言を添えるべきである。

どんなに味がアレなコトになってても、ニコヤカに『ウマイ』と全てを食すべきである。


一切の驚きを隠す、ピンキィな鶏肉を平然と食べ続ける氏。

いいかお前ら、こんなピンキィな鶏肉食べたらお腹壊すに決まってんじゃないか。

だがもう結構食ってしまったんだ!

騙すしかないじゃないか、自分自身をっ!!


「ほう、ミディアムレアですか。このレア具合がまたなんとも匠」


言い聞かせる。自分に言い聞かせる。

生焼けじゃないんだ、これは匠の技がなせる程よいミディアムレア。


「むぅ、外はパリッと中はジューシー。血が滴る感じがなんとも食欲をそそりますな」


言い聞かせる。自分に言い聞かせる。

生焼けじゃないんだ、あれ?もしかして中、ちょびっとサクッと凍ってない?

いやいやこれこそ匠の技による『みでぃあむれあー』。



そして現在に至る。

最後まで言う必要はないかと思われるが、虚ろな眼をした氏は本日何度目か知れぬトイレに立てこもり自虐的につぶやく。



「ミディ、、いや、、、レア、、、だ」

スポンサーサイト


コメント

    コメントの投稿

    (コメント編集・削除に必要)
    (管理者にだけ表示を許可する)


    最新記事


    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。