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起きたりゅーぢ

2009年11月30日 16:19

結核



起きるとりゅぢ氏は赤い水溜まりの中にいた。
おぅ、なんじゃこりゃーと思う間もなく自分が鼻血まみれである事に気付く。
寝てる間に鼻血を出していたようだ。

府中の活火山と呼ばれたりゅぢ氏はいわば鮮血の宝庫であり、年がら年中鼻から真っ赤なマグマを咲かすほどの鼻血常習者だ。

『鼻血がでる瞬間って分かるよね』

とちょいと鼻血だす者ならすぐに気づくだろうが、りゅぢ氏に至っては鼻血がでる前の段階で『でるな』と知る。
いわば免許皆伝の身である。

何故そんなに鼻血をだすか?

いつもエロいこと考えてんじゃないか?
そう思った方もいらっしゃるでしょう。

見くびるなかれ。

こう見えても府中最後の英国紳士と謳われたりゅぢ氏である。
英国紳士たるもの事実を曲げてまでそれを否定する気はない。
だが、それだけでもなく疲れるとでやすい、ただそれだけである。

えっ、寝てたのに疲れる?ベッドで何してたの?

とか聞かれても困る。
英国紳士たるもの事実を曲げられないからだ。
とりあへずそこは不問に処してくれ。

まぁ昨日忙しくて疲れたんよね。



血にまみれたりゅぢ氏は病床から身体を起こし庭をみる。
すると一匹の黒猫が横切った。

『不吉な』

りゅぢ氏は呟いた。
愛刀『口先三文字』を引き寄せると庭へとよろめく足取りで降りていく。
ピタと動きを止めこちらを睨む黒猫。
しばしの間が流れ、互いににらみ合う事数分、

『動くなよ』

そうりゅぢ氏は黒猫にいうと、口先三文字を抜き放ち漫談を始めた。
10分ほど淡々と談じ『ってボブが言ったのよ』とオチが付いたとこで庭を見ると、黒猫はすでにどこかに去っていった後だった。


『あぁ私の腕も落ちたものだ』

とりゅぢ氏は呻き、鼻から血を吹いて倒れた。
りゅぢ氏が息を引き取ったのはそれからまもなくの事であったという。


庭に垂れた鮮血の滴跡からひょろりと草花が生えてきて、真っ赤な芥子の花を咲かせた。
故に赤い芥子の花を俗に『ブラッディードラゴン』と呼ぶようになったという。
その深紅な色合いをした徒花は見るものを漏れなく悲哀に染めあげ、ついたため息で動くわずかな空気にすらその身体を揺らした。


今もりゅぢ氏はソムアヌの膝もとに抱かれ、鼻血を出しながら安らかに眠っている。


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