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そのココロは希薄

2009年07月09日 02:44

真っ赤な嘘と黒い現実。



キミが『世界はツマラない』とつぶやいた。


キミに言われると「確かにそうだね」とボクは思ってしまう。
『結局のトコロ、虚と実、この2つで世界は成り立っているのよ』とキミは言った。
なるほど、2種類のみで成り立った世界などオモシロいはずがない。
ならばこういうのはどうだろう?

「虚の上に実を重ね、実の上に虚を重ねる。そうすれば世界は4通り、どうだろう?」


キミは眼を輝かしてボクの後を継ぐ。

『さらにその上に虚を重ね、もいっこの上に実を重ねる、舌先三寸思うがままに虚実操れば、世界はなんて物語で溢れ出す!』


詠うように虚実もてあぞぶキミが、世界の隙間を物語で埋めていく。
全ての隙間が埋まった時、虚と実の境界線が曖昧となり、入り乱れた世界は赤と黒の美しきマーブル模様。
まず、空と海が一つになった。
そして、浮かんでた雲がその青と混ざり柔らかい色へとかえる。
その優しい色に見とれていたボクは、ボクであってボクなのか?
ボクはキミで、キミはボクで、すべてが曖昧、曖昧は虚実入り乱れた水色物語。

洒落た赤い浴衣姿のキミが我に返ったボクの手を引き、走り出す。
手にした透明のビニールに入れられた水が、淡い光を反射して色を映し出す。
赤い金魚と黒い金魚。

騒がしいお囃子が遠のき、境内の静寂が暗闇とともに辺りを包む。
鳥居から伸びる階段を、勢いよく駆け上がるキミの後姿。
そんな後姿を沢山のお面が見上げていた。
たどり着いた夜空の舞台で、彼らを少し睨んだ後、いとおしそうに赤い金魚を放つ。


『せめて自由に、死ね』

続いて黒い金魚を哀れみながら放つ。


『かわいそうだけど、生きなさい』



そしてその短い物語が終わった時、世界はあるべき姿へと戻っている。
虚と実、2種類からなる境界のあるツまラナい世界。


おや?
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