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思い出は風の中

2011年07月29日 14:31

記憶のフラッシュバック



最近、愛飲している煙草『JPS』が無くて困る。
もともとあまり見かけない煙草ではあったが、どこの店行っても売り切れ状態でたまに見かけるとストックしとくか?という気持ちになるほどレア感が増した。
近所のコンビニでなくて、少し歩いてあっちのコンビニにもなくて、この先もうちょっと行けばコンビニあったなって行ってもなくて、ここまで来たんだしも少し先のコンビニ行ってみるかってムキになって歩いて、そうやってどんどん家から離れていって最終的に手に入れたのはマルボロ。どこでも売ってんじゃん。
店の前でマルボロ吸いながらあたりを見回すと、『思えば遠くまで来たもんだ』。そんないっぱしの旅行家のような思いで感無量であります。
でだ、ここどこ?
気づいたら、というか気づかなくっていったいどこまできちゃったのさ。
電車とかもう普段使っている路線じゃないし、バスで帰ったよね、ホント。
最寄のコンビニでも売ってるマルボロ持ってバスに揺られて家路についた。


『旅はマルボロ』

唐突に恩師の言葉を思い出した。旅はマルボロである。
しかしそんな恩師の言葉よりもなによりもりゅぢ氏の頭の中を占めていたのは、そういえば途中で寄ったあのコンビニ、中学の同級生の長嶋君のお父さんが経営してるとこじゃね?だった。

長嶋君のお父さんは丸っとしてて長髪、ポニーテールでまとめ上げている。
長嶋君のお母さんは授業参観で目立ちまくるほどの、そう、人は時に『いい意味で』と言いづらい事を誤魔化す事があるがあえて言おう『悪い意味で』ド派手なカッコ(ロリ系)、香水の量も一回で東京ドーム3個分は使うと噂されるほどの匂いを振りまいていた。
いまだに薄れぬ強烈な印象を残す両親二人。
その珠玉の息子、長嶋君たるやまぁ言っちゃぁなんだけどみるからにアニメ好きオタクな残念なコだったよね。

あーいたいた、長嶋君って確かにいたよ、クラス一緒だったなー。
懐かしい思い出がよみがえる。

あの最後の夏、水泳大会が開催された。
クラス対抗の夏のイベントである。
距離が短いやつ、楽なやつから競技は決まっていき、当然のように背泳ぎが残った。
誰もやりたがらない背泳ぎ。
『誰かいないのー?』とおばあちゃん先生は叫ぶが、みな俯いて立候補する者はいない。
『じゃぁあんたたちもうじゃんけんで決めなさい。負けた人が文句なしに背泳ぎ決定!』
もう出場するのが決まってるりゅぢ氏としては大変憤慨した。
これで負けたら、プラス背泳ぎで2種類でなくちゃならんじゃないか!

「先生、ボク背泳ぎになったら水泳大会休みますけど、それでもじゃんけんしなくちゃならんですか?」


あっさり却下されて、じゃんけん大会となった。
思えばあれがどこぞのアイドルじゃんけん大会のはしりだったのだろう。
淡々と進められるじゃんけん大会。
りゅぢ氏はというと、あっさりと勝ち抜けて背泳ぎはやらずに済んだ。
そして事の行く末を固唾を呑んで見守った。

じゃんけんぽいっ!

おばあちゃん先生の気の抜けた掛け声で出された最後の2人。
負けたのは、、、運動音痴の長嶋君だった。
中学の頃の運動できる奴なんて目立ちたがり屋が基本なんで、背泳ぎなんてしないだろう。
恐らく同じような運動音痴で自己主張のできないような面子が背泳ぎに出場する事が予想された。
なんて消化試合なんだ、なんて注目度の低いレースなんだっ!

長嶋君が負けて『ぐぎゃぁーーー』と叫んだ。なんでか分からないが確かに『ぐぎゃぁ』と言った。
なんでだか分からない。りゅぢ氏は様々な思いと『ぐぎぁぁ』を聞いた瞬間、大笑いした。
そりゃもう笑い上戸、上戸に入ったら止まりません。
外人なみにHAHAHA・・・と指差して笑った。
今思えばなにがあんなにおかしかったんだろう?笑いすぎたな、ってくらいに笑った。


長嶋君がキレた。

『背泳ぎの何がおかしいんだよーーーーーっ!!!』

突然叫び殴りかかってきた。
怒りの為か滑舌悪く、『しぇおよぎのなにがおがじんだよ』とまぁ意味不明の叫び声をあげて殴りかかってきた。
喉の少し下、まぁ胸倉あたりに長嶋君のグーパンチが入った。
とはいえ彼はオタク君。猫パンチのようなひ弱なアタックで、大して痛くもなかった。
が、しかし!りゅぢ氏の心の痛みは計り知れない。

な、長嶋君がキレたっ


なによりもクラスの端っこで団子虫のようにひっそりと過ごし、お前の母ちゃんなんであんなカッコしてんの?と揶揄され、アニメがどうのこうの同じような仲間で言いあってて、温厚というか卑屈な笑みをいつも浮かべている長嶋君が、、、キレた。

当時中学生のりゅぢ氏はまだまだやんちゃの盛り、今ではすっかり隠遁生活に入り余生をただ消費し静かに死を待つのみであるが、あの頃は若く、世界は自分中心に回っていると思っていた。
なので逆ギレした。

長嶋君を殴った。
長嶋君を蹴った。
長嶋君を張り倒した。
そしてりゅぢ氏は言った。


「背泳ぎ、おかしいだろーがっ!おかしいだろー背泳ぎ!なんで笑わないんだっ!」

繰り返すがあの頃は自分中心に世界は回っていたのだ。
すると長嶋君は卑屈な声で媚びるように言った。

『ごめんよぉ~~』


あやまりたーい、あやまりた~い。今この場を借りて長嶋君に謝りた~ぃ。
すまん、あの頃世界の中心にいたんだボクわ。
もう自分が中心じゃないことくらい気づいたから、あの時の傍若無人にキミを笑ったことを誤るよ。



懐かしい思い出である。ところで世界の中心は太陽の塔なんだ。
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